本当にありがとうございました。

つい数日前のこと。

仕事でチラシの配布のために車で外出していたのですが、胸ポケットに車の鍵をいれていたところ、かがんだ際にあろうことか側溝にすっぽり吸い込まれてしまいました。

時が止まりました。

車の中に家の鍵、会社の鍵、携帯電話、財布、全てが入ったままで会社のメンバーに連絡を取ろうにも取れません。

バウンドもせずに綺麗に数センチの幅の穴に吸い込まれていったのです。

スリーポイントシュートを決めるよりもはるかに高難易度です。バスケットなら4点分の価値がありそうです。

さらに、携帯電話の明かりもなく鍵がどこにあるのか見えません。よりにもよって50センチ以上の深さでした。

時が動き出し、我に返ったところで、今日は野宿か?公園のベンチか?それともどこなのか…

梅雨明け間近で急に暑くなってきたこともあり、体力が奪われるであろうことを考えながら、財布がないので水分を採ることもできません。

もう一度、我に返りました。

そんなことを考える前に会社に戻ればだれかいるだろうと。

幸いにもロイヤルハウジングはシンボルロード店とモナ店の2店舗が近い立地にあります。さらに、鍵を落とした場所が駅近くだったことも幸いし、店まで歩いて戻れる距離でした。

そんなに遅い時間ではなく、いい笑い話ができたと思ってゆっくり歩いて店まで戻ったのですが… こんな日に限って2店舗ともに、電気が消えています。

終わりました。

改めて、今日は野宿か?公園のベンチか?それともどこなのか…もう一度考えつつ、諦めてしまってはそこで野宿確定なのでこの蒸し暑い中で打開案も模索しつつウロウロしていたところ、なんと店の外の工具箱にバールがありました。なぜバールがあるのか。この際、そんなことはどうでもよく、このバールで搔き出せばよいと。バールにすがる思いで、現地に向かいました。

ただ、明かりがなくてはどうにもならず、バールを手に持った怪しい男が街行く人々に掛ける言葉も見つからず、こんな時こそ警察の方々にお願いしてみようと思いました。

駅前交番 … 「外出のため、こちらに電話を掛けてください。」の張紙

いや、電話持ってません。

5分待ったら警察の方が戻ってきました。

しょうもないお願い事で、側溝に落ちた鍵を救出するのに、懐中電灯を買うお金もないことを話しました。

すると、快く、「今他の業務中なので、まずはこちらで待っていてください。」と、椅子を出していただきました。

そして警察の方が落ち着いたあと、なんと「2名体制で現地に一緒に行きます。」と、お二方ともヘッドライトを付けて現地まで同行していただきました。

本当に救われた気持ちでした。

鍵の救出ができれば助かると。

交番というと道を教えていただきに行ったことくらいしかないのですが、本当に丁寧なご対応でした。

さて、バールを持った私とその脇を固める2人の警察官が横断歩道を歩いており、街行く人々からは注目の的だったようです。

現場について、外はとても暑いなか、時間にして40分ほど。バールを駆使した結果、何とか鍵が取り出せました。

その間、警察の方々もしっかりと立ったまま明かりを照らしてくれ、何も言わずに見守っていただきました。

そして、鍵が取り出せた際にお2人とも、お会いしてから一番の笑顔でよかったですね。と、自分のことのように喜んでくれました。

私にとってはお2人の笑顔が一番心に残りました。

お2人のご協力に、この場を借りてお礼申し上げます。

ありがとうございました。