活動報告
月島
「小さな親切心」は、ボーダーレス
今からかなり時代を遡った若かりし頃(二十数年前)、
海外に短期滞在していた頃の出来事です。
その滞在先は、人口が1万人ほどの小さな町で保守的なところが強く、人種に対する偏見も少々ありました。
食事に行っても、わざわざ嫌がれるような席を案内されたり、現地の知人を介して紹介された方の中に、「アジア人嫌い!」と握手も拒否されたり、夜、飲みに行った際には、差別用語で入店拒否されたりと…散々な目にあっていたのを覚えています。
そんな日々を過ごしている中、ある日、ホストファミリーから自転車を借り、一人で買い出しに行きました。その帰りに、片手で買い物袋を抱えながらペダルを漕いでいたら、途中で紙製の買い物袋が見事に破れ、そこら中に中身が散乱してしまいました。
かなり広範囲に散乱していたので拾うのに難儀していたところ、近くの家の中から、中学生ぐらいの女の子が大きめのプラスティックバッグを片手にその散乱した中身をササッと拾い始め私に渡してくれました。そのとき、なぜか私はとっさに感謝の言葉を返すことができずにいたのに、その子は、満面の笑みで「この袋なら大丈夫だね!」の様なことを言い、あっさりと去っていきました。
それまでは、いろいろな場面で蔑まれていたことに嫌気がさしていましたが、その女の子のさりげない「小さな親切」が、私のその今までの嫌な気持を一気に拭い去ってくれました。
随分と昔の話ですが、いまだにこの事を思いだすことがあり、時に荒んだ気持ちになっている私に「ひとにやさしく、しんせつに・・・」とその子が言ってくれているように感じることがあります。
(月島キャピタルゲート店 東 哲治郎)